マツダだけが量産した「ロータリーエンジン」とはどんなエンジン?その魅力を徹底解説

 
魅力のあるエンジンを1つ挙げるとなった場合に多くの方が「ロータリーエンジン」を挙げるのではないでしょうか。それほどまでに人気の高いロータリーエンジンですが、残念なことに2012年を最後に市販車の生産が終了しています。しかし復活の噂も上がり、再び注目を浴び始めています。そこで今回は、ロータリーエンジンとは一体どんなエンジンなのかおさらいをしていきましょう。

「ロータリーエンジン」とは?

まずは、テーマにあるように「ロータリーエンジン」は、マツダだけが量産化に成功したエンジンで、開発は今でも続けられていると現社長が公言しています。(正確に言うとシトロエンも一時期量産化しているが1970年代に早々と撤退しています)。この「ロータリーエンジン」は、ドイツの技術者「フェリクス・バンケル」という方が発明した内燃機関のことですが、マツダが開発において契約した時点はとても実用化できるレベルではなかったそうです。ですから事実上、アイデアのみでマツダが開発したといっても、過言ではないでしょう。(ちなみに「ロータリーエンジン」という名称はマツダが命名したものです)。様々な問題点を克服し、1967年に「コスモスポーツ」に「ロータリーエンジン」が搭載され、以来、多くの自動車ファンを魅了してきました。

「ロータリーエンジン」

画像出典:turborx7

他のエンジンとの違い

現在でも一般的に使われているエンジンの総称を「レシプロエンジン」と呼びます。基本的に自動車のエンジンで動力を作り出す構成は同じなのですが、サイクルを行なうパーツが決定的に違います。「レシプロエンジン」はピストンの上下運動によって動力を生み出していますが、「ロータリーエンジン」はローターというパーツの回転運動によって動力を生み出しています。

レシプロエンジンの構造

「レシプロエンジン」仕組み

画像出典:electron6.phys.utk.edu

ロータリーエンジンの構造

「ロータリーエンジン」仕組み

画像出典:britannica

「ロータリーエンジン」の長所

軽量かつコンパクトな設計

「レシプロエンジン」は割と複雑な構造になっていて、カムシャフトやバルブといった部品もあわせて使用されるため、部品が多くなれば重量が増えるのは当然のことです。対して「ロータリーエンジン」は、構造は単純で部品数が少ないため軽量に、そしてコンパクトに収めることができます。車重が軽いことは、車にとってはメリットの方が多いですし、しかもエンジンという部分においてそれができるというのは、強みの一つであるといえるでしょう。

振動が少なく、静粛性に優れる

これにはいろいろな物理の法則や科学的要素も関係してると思われますが、「ロータリーエンジン」の方が優れている部分と言われています。要因の一つは上記に挙げた構造上の理由であることは間違いないと思います。部品があわさればあわさるほど、振動は伝わり大きくなります。また、専門的には偏心量が少ないため物理的に振動が小さくなります。

出力を引き出しやすい

ローターの回転力を直接に出力軸に伝えられるため、パワーロスが少なくパワーが引き出しやすいのも長所です。また出力軸が1回転するにあたり燃焼回数が2回、つまり2倍になるので計算上パワーアップにつながるということです。

燃焼温度が低いのでオクタン価の影響を受けにくい

国内で粗悪な燃料なるものはほとんどありませんが、極端に言えば「ロータリーエンジン」は、多少、粗悪なガソリンでもノッキングなどを起こしにくいということです。もちろん、ハイオクの方が十分な性能が得られるわけですし、マツダの「ロータリーエンジン」搭載車種はほとんどがハイオク仕様車でしたので、実際のところは、使えないことはないという程度に考えた方が良いのかもしれません。

走っていて気持ちいい

上記の要素が合わさってもたらされる最大のメリットは、まさに気持ちいいです。マツダは今でも走る喜びというのをかがけて車づくりをしているわけですが、その社風は、発足当時から変わらないというか、この「ロータリーエンジン」から始まったともいえるでしょう。もちろん、車はエンジンだけで動いているわけではありませんが、人間でいうところの心臓にあたります。車もエンジンあってのものですからそこがまず元気でなければ足腰が強くても意味がないでしょう。
「ロータリーエンジン」は、その点で、五感に訴えかけてくるものがあります。サウンドもほかのエンジンにはない独特のものですし、加速のフィーリングも「ロータリーエンジン」ならではの力強さがあります。

ロータリーエンジンの詳細動画

画像出典:youtube

「ロータリーエンジン」を搭載した魅力的な車

「787B」

「787B」は、ル・マン24時間耐久レースに参戦した車で、1991年に優勝を果たしました。1983年出場以来初となり、翌年からレギュレーション変更のため、「ロータリーエンジン」が禁止されたため最後の年に見事に念願を達成しました。このニュースにより、マツダの「ロータリーエンジン」は名実ともに世界的に認められるようになったといえるでしょう。

マツダ「787B」

画像出典:wikipedia

「コスモスポーツ」

日本初の「ロータリーエンジン」搭載量産車種です。マツダのエンジニアにとっては、歴史的な快挙となったことでしょう。その偉業をたたえてなのか、中古車市場ではもはや「骨董品」のような扱いで、1000万円の値がつけられることもあります。知っている方は、特撮の草分け的な「ウルトラマン」でこの車が使用されていたことを御存知でしょう。未来感たっぷりのエクステリアと物語がマッチしていました。

マツダ「コスモスポーツ」

画像出典:goodingco

「RX-7」

ファンや所有者の中ではもはや「RX-7」と呼ばず、「SA」「FC」「FD」という形式の方がメジャーな呼称になっているほど魅力の高い車です。初代の「SA」で車の楽しさを覚えた方も多いようで、中には、この車が好きすぎて、マツダに就職した方もいるほどです。そして開発にまで携わっている方も現実にいます。
人気は国内だけにとどまらず、海外でも大人気です。今でこそ「NSX」や「GT-R」なども有名になってきていますが、海外の方が欲しい日本の車といえばこの「RX-7」が筆頭に挙がっていたほどです。
「FD」の走りの実力は、当時国産のスーパースポーツである「NSX」「GT-R」と肩を並べる存在であり、スペック的には出遅れたものの、バランスの優れた車でサーキットでもほぼ互角に渡り合っていました。
大人気漫画となった「頭文字D」でも取り上げられたため、今でも高値で取引されています。

マツダ「RX-7」

画像出典:fcautosource

「RX-8」

「RX-7」生産中止の後、ファンの要望とエンジニアの要望により新たな「ロータリーエンジン」搭載車として開発されたのが「RX-8」です。ターボこそつかなくなりましたが、官能開きの採用により4ドアの車として生まれ変わりました。事実上、このモデルが今のところ「ロータリーエンジン」搭載の最終モデルとなってしまいました。

マツダ「RX-8」

画像出典:blogspot

まとめ

魅力たっぷりの「ロータリーエンジン」。今年で50周年を迎える節目となり、復活が声高に期待されています。スカイアクティブ技術や何らかの飛び道具があるかもしれません。実現されることを願ってやみません。

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