次期コルベットのミッドシップ化に影響を与えたコンセプトカーたち

 
次期モデルとなるC8型シボレー・コルベットではFRレイアウトからMRレイアウトになるのではないかとも噂されています。もしそうなった場合、それに影響を与えたであろう10台のコンセプトカーについて振り返っていきます。

次期コルベットはMRに変更!?

次期コルベットC8

2018年1月に開催されるデトロイトモーターショーにて次期モデルが登場することが有力視されるシボレー「コルベット」。この新型「コルベット C8」については、これまで長いコルベットの歴史で採用され続けていたFRレイアウトからMRレイアウト(ミッドシップ)に変更されると噂されています。この噂が本当であれば、間違いなくこれまでとはまったく違うコルベットとなってしまいファンにとっては複雑に思う方も多いかもしれません。しかし実はシボレーも属するGMモーターズではこれまでもMRレイアウト車開発には積極的に行われており、数多くのコンセプトカーを送り出しています。そのことを考えると、GMモーターズとしてはやっとの実現といったところなのかもしれません。

MRレイアウトに影響を与えたシボレー・コンセプトカー

GMモーターズがこれまで開発を行ってきたMRレイアウト車

1960年 CERV Ⅰ

CERV Ⅰ

シボレー・コルベット・グランスポーツなども手掛けたゾーラ・ダントフが1959年から開発を開始し、翌年11月のリバーサイド・レースウェイにて披露したのがCERV (Chevrolet Experimental Research Vehicle) Ⅰです。
リアサスペンションは1963年式のC2型コルベット・スティングレイから流用されました。エンジンは353馬力を発揮するV8エンジンをベースに、ターボやスーパーチャージャー過給によるオーバー500馬力の搭載まで検討されました。

1964年 CERV Ⅱ

CERV Ⅱ

続いてダントフは1963年からCERV Ⅱの開発を開始。スチール製のセンターモノコック後部に組まれた鋼管パイプフレームには545馬力を発揮する6.2リッターのV8エンジンが搭載されました。そのパフォーマンスは最高速が320km/h以上、0-60 mph(96km/h)加速は2.8秒から3秒をテストコースで記録したとアナウンスされています。

1968年 XP-880 アストロ Ⅱ

CERV Ⅱ

1960年代のGMの開発部門は活気に溢れ、技術者達のモチベーションによって様々な可能性が検討されていた時期です。そうした中で登場したのが390馬力のV8エンジンをミッドシップに搭載するこのXP-880 アストロ Ⅱです。ダントフや、チーフデザイナーのビル・ミッチェルらはこの車を次期コルベットとして登場させたいと社内上層部に交渉しましたが、残念ながら採用されることはありませんでした。

1970年 XP-882

XP-882

続いて1970年のニューヨーク・オートショーには7.4リッター・V8エンジンをミッドシップに搭載し、4WDとを組み合わせXP-882を披露しています。
1968年からダントフらによって開発が進められたこの車も、次期コルベットの開発案の1つとして作られたようですが、一説にはジョン・デロリアンによって高価過ぎる開発費や販売価格への懸念により採用しないと決定されていたようです。

1972年 XP-895 レイノルズ・アルミニウム・コルベット

XP-895 レイノルズ・アルミニウム・コルベット

1972年にはチャールズ・ジョーダンとビル・ミッチェルらによるXP-895を開発。この車には420馬力を発揮する4ローターエンジンの搭載が検討されていました。
このモデルをベースに、ボディーをアルミニウムへ、エンジンをV8へと変更して市販することを今度はジョン・デロリアン自身が検討しますが、やはり費用の面から今回も幻に終わっています。

1973年 XP-987GT

XP-987GT

このモデルではローターエンジン搭載スポーツカーの販売を目的として開発が進められています。
短い開発期間にて2ローターエンジンをミッドシップに横置き搭載するというコンセプトを実現するため、ボディーパネルの製作はピニンファリーナに依頼、そしてシャーシはポルシェ914のものを流用したようです。

1973年 4ローター

XP-987GT

XP-987GTに搭載予定だった2ローターエンジンの出力180馬力では十分ではないと考えたダントフは独自に4ローター搭載モデルも検討しています。
しかし、搭載予定のロータリーエンジンの開発自体に総額5兆円を要するという試算が1973年のパリ・オートショーでGMから発表されるなど、やはり費用の面でこの時も実現することなく終わりました。

1986年 インディー / CERV Ⅲ

XP-987GT

ダントフがGMを去った後もミッドシップ・コルベット実現に向けた研究は進められています。1983年にはC5型コルベットでの採用の可能性を探るためにインディー / CERV Ⅲを開発しています。当時GM傘下だったロータスも開発に関与したこの車にはインディー・レースカー由来の4.3リッター・V8ツインターボエンジンがミッドシップに搭載され、それに4WD、4WSなど当時最新のメカニズムが組み合わせられています。

2002年 キャデラック・シエン

キャデラック・シエン

コルベットではないながらもGMブランドのコンセプトカーとしては2002年のデトロイト・オートショーで披露されたキャデラック・シエンもミッドシップレイアウトを採用しています。
ステルス戦闘機であるF-22ラプターをイメージしてデザインされたボディーには750馬力を超える7.5リッター・V12エンジンの搭載が予定されましたが、市販した場合の高価過ぎる販売価格への懸念から、コンセプトカーの製作のみでプロジェクトは終了しています。

2006-2008年 C7型における開発提案モデル

C7型における開発提案モデル
C7型コルベットにおいても、その開発期間ではミッドシップレイアウトの検討が行われていたようです。
しかし2009年にはGM自体がチャプター11(民事再生手続きに相当)に陥ったことによって開発は中止されました。
2018年末までの登場が予想されている次期C8型コルベット(過去記事URL:https://carnny.jp/3120)、復活なったGMと共についにミッドシップレイアウトを採用するのかスクープ情報に引き続き注目したいと思います。

記事参照元:CAR AND DRIVER

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