全日本GT選手権に参戦したレースカー「ディアブロGT1」実は公道モデルも1台作ってた!

 
1990年代後半の全日本GT選手権に参戦していた「ディアブロGT1」この車両の詳細については日本以外のレースに参戦した記録もなく多くの部分が謎に包まれています。その製作台数も1台だけだと考えられていましたが、実はもう1台のストラダーレ(公道仕様)が製作されており、その車両の詳細が明らかになりました。

1台のみ製造された公道モデル「ランボルギーニ・ディアブロGT1ストラダーレ」

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1

ディアブロGT1の開発は1996年に始まります。ランボルギーニはその生産予定台数の少なさなどからこれを自社で開発するのではなく、フランスのレースカーデザインファクトリーであり、プロトタイプ車両などの製作などにおいて少量生産に長けているSAT社(Signes Advanced Technology)に車体の製作を委託しました。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
この車両に搭載するエンジンはランボルギーニ社自身にてデザインとチューニングが行われ、重心高を低くするためにドライサンプ方式とした60°V型12気筒6リッターエンジンが用意されました。出力については550馬力から560馬力を発生していた模様です。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
尚、このエンジンは後に市販車であるディアブロGTやVT6.0のベースエンジンとして活用され、その際はインジェクションシステムの改良などによって655馬力まで出力を向上させています。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
トランスミッションとしてはヒューランド製のTGTA-200型6速シーケンシャルミッションが組み合わせられました。シフトレバーも当然ですが、剛性の高そうなつくりになっています。
クラッチはAP製のトリプルプレートが採用されました。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
レースカーにはダンロップ製のスリックタイヤが組み合わせられましたが、ストラダーレにはミシュラン製のタイヤが装着されています。
タイヤサイズはストラダーレではフロントが275/40R18、リアが345/35R18が採用されました。ダンロップのレーシングスリックではフロントが20/655、リアが330/710だったようです。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
ホイールはOZ製としている海外記事もありますが、そのデザインや各部のディテールなどからこの時代のこの手の車では定番のBBS製レーシングマグ 18インチではないでしょうか。市販されたLMやRSなどと比べてピアスボルトとナットの組みが異なるのもこのホイールの特徴です。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
2台製作されたGT1のシャーシナンバーはVLA12001とWLA12000です。このうちVLA12001が全日本GT選手権に参戦した車両のようです。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
もう1台のWLA12000の車両は写真の通り、イエローにペイントされしばらくはSAT社のファクトリーに展示されていたようです。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
さて、オリジナルのボディーワークとの変更点ですが、目立つ部分だけでも地上高を低くとったフロント周りのスポイラー類やリアウィンドウを排した点など、車体全体が空力を重視して変更されているのが容易に確認可能です。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
また、後期型ディアブロの市販車と同じように見えるヘッドライトについてもカバーはアクリル樹脂製に変更されるなど、カーボンを主体としたカウル類と共に軽量化に貢献しています。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
リアカウルはオーバーハングを延長してドラッグとダウンフォースのバランスを取ると同時に、エンジン用のフレッシュエアーインテークやアウトレットを設けるなど大きなカスタマイズが施されました。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
足回りもSAT社の手によってレギュレーション内での最適なサスペンション・ジオメトリーの確保を目的に製作されています。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1
車両は最終的に1997年初頭に完成すると、4月には1台が日本に向けて輸出され、もう1台はFIAのホモロゲーション取得の申請に用いられ、実際に1998年には認可されています。

全日本GT選手権に参戦していたディアブロGT1しかしランボルギーニの親会社であるクライスラーは世界選手権などへの参戦を最終的には断念し、その後、ランボルギーニ自体が売却されたのはご存知の通りです。

こちらの動画では詳細なディテールと、エンジン始動からブルッピングの模様などが収められています。軽量フライホイールに変更されているからか、ピックアップも鋭そうなエキゾーストですね。

日本選手権では2000年の鈴鹿1000kmで3位に入賞しランボルギーニ初のGTレース表彰台を獲得するなど輝かしい成績を残しましたが、その市販モデルとあってその価値はいかほどになるのか非常に興味を抱く1台です。

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記事参照元:CLASSIC DRIVER

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