【ポルシェ911の歴史】ル・マン24時間レースでの活躍【連載記事】

ポルシェとル・マン24時間耐久レースとの関わりといえば、真っ先に思い浮かぶのは名車 956/962CによるグループC時代に隆盛を誇ったことではないでしょうか。また、917の時代や現代の919ハイブリッドでも華々しい戦績を収めています。
ポルシェ911ル・マン
しかし、そうしたプロトタイプカーだけではなく、911をベースとした車両の参戦もル・マン24時間レースの活況に一役買っています。

911での参戦

ポルシェ911
最初に911がル・マン24時間レースに参戦したのは1966年のことです。J.FrancチームからGT2.0クラスにエントリーした水平対向6気筒2リッターエンジンを搭載したマシーンは284ラップを刻むと、参戦初年度にしてクラス優勝を飾りました。そして翌年も同クラスにエントリーすると、周回数を308周に伸ばし、前年と同じくクラス優勝を獲得しています。
1968年には参戦車両を911 Sから911 T/Rに変更して参戦すると引き続きGT2.0クラスを制覇、同マシーンで翌年にもクラス優勝を収め、安定した強さを発揮しています。

ワークスの登場

ポルシェ ワークス
そして1973年にはついにワークス体制での参戦が実現します。シルバーをベースとしたマルティニカラーのマシーンは911カレラRSRをベースにエンジンの排気量を2.8リッターから3リッターに拡大し、足回りには917用のパーツを用いて強化されるなど、戦闘力を大きく向上させています。
そしてこのマシーンではV型12気筒エンジンを搭載したマトラやフェラーリ 312PBなどのレーシングカーを相手に総合4位という戦績を収めました。
また、クレマーレーシングからGT3.0クラスに参戦した2.8リッターエンジン搭載車も総合8位に食い込むなど、戦闘力の高さを見せつけています。

ターボエンジンの搭載

ターボエンジンの搭載
1974年には排気量を拡大することなく出力を向上させる手段として、ターボチャージャーを組み合わせた911 RSR Turboが登場、戦績は更に向上し、マトラ・シムカ MS670Cの2台の間に割って入る総合2位でフィニッシュするなど、市販車ベースとは思えない活躍を見せました。

935の誕生

1976年からはグループ5クラスに935を送り出します。しかし、ワークスの実力をもってしてもなかなか勝利を収めることが出来ず、最終的にル・マン24時間レースを初めて制した935は、クレマーレーシングによる935 K3でした。
ポルシェ 935 K3

プロトタイプカー中心の時代へ

911をベースとしながらもレースカーとして大幅に改造された935の登場以降、既にル・マン24時間レースは市販車ベースの車で上位に進出できる場では無くなってしまったのかもしれません。
プロトタイプカーへの移行
その後は959をベースとした961によって1986年には総合7位の成績を収めていますが、翌年には同じく961で参戦したワークスがリタイアに終わって以降、また911系統のマシーンをル・マン24時間レースで見る機会は減っていきます。

911 GT1での参戦

その後、1996年には993用のフロントセクションを用いることで衝突安全試験をクリアするという離れわざにより開発された911 GT1での参戦を開始し、98年にはついに勝利を収めますが、実際にはプロトタイプカーと呼ぶべきマシーンであり、市販車との繋がりは基本的にありません。
GT1での参戦
この、1998年のル・マン24時間レースにおけるポルシェの通算16勝目となる勝利は、長らくポルシェの耐久レースの顔でもあったノルベルト・ジンガーにとっても最期の勝利ともなりました。それを基に執筆されたのが彼の著書、「24:16: Le Mans 24 Hours, 16 Wins with Porsche」です。

近年の活動

近年はGTE-ProクラスやGTE-Amクラスにおいて991 RSRでのエントリーが見られますし、一定の戦績も収めています。
ラップタイムや最高速が向上しながらも高い安全性が求められる現代のレースではツーリングカーや市販車ベースのレースカーによって争うのは厳しい時代なのかもしれません。
しかしまた機会があればグループ5カーで争われたようなレースを見てみたいとも感じます。
近年の活躍

記事参照元:
Total911
Stuttcars.com

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